自社のWebサイトを「インターネット上のお店」だと想像してみてください。お店の売上を伸ばすためには、「お客様がチラシを見て来てくれたのか」「通りすがりに看板を見て入ってくれたのか」「口コミで知ってくれたのか」を知ることがとても重要ですよね。
Webサイトも同じです。**ユーザー(お客様)がどこからやって来たか(流入経路)**を知ることは、サイトを改善し、ビジネスを成長させるための第一歩となります。
「分析は難しそう…」と感じる方もご安心ください。Googleアナリティクスを使えば、誰でも簡単に流入経路を調べることができます。このコラムを読みながら、ぜひ一緒に操作してみてください。
ステップ1:まずは基本の「流入経路レポート」を開いてみよう
さっそく、お客様が来たルートの内訳を見ていきましょう。
- Googleアナリティクスにログインします。
- 画面の左側にあるメニューから「レポート」をクリックします。
- メニューがさらに表示されるので、「ライフサイクル」の中にある「集客」をクリックし、最後に「トラフィック獲得」を選びます。
(メニューの位置を示唆する架空の画像イメージです)
これで準備は完了です。画面にグラフと表が表示されたでしょうか。この表が、お客様の来店ルート一覧です。
ステップ2:レポートの項目を読み解いてみよう
表の一番左の列に「Organic Search」や「Direct」といった英語が見えるかと思います。これがサイトへの主要な入り口(チャネル)です。お店に例えると、以下のような意味になります。
GA4での表示名 | お店での例え(意味) |
Organic Search | 「検索」で見つけてくれた<br>GoogleやYahoo!などで検索してたどり着いたユーザーです。 |
Direct | 「常連さん」や「目的来店」<br>お気に入り登録や、URLを直接入力して来てくれたユーザーです。 |
Referral | 「他のサイトの紹介」で来てくれた<br>他のブログやニュースサイトのリンクをクリックして訪問したユーザーです。 |
Paid Search | 「有料広告」を見て来てくれた<br>Googleなどの検索結果に表示される広告からの流入です。 |
Organic Social | 「SNSの投稿」を見て来てくれた<br>X(旧Twitter)やFacebook、Instagramなどからの流入です。 |
Google スプレッドシートにエクスポート
この表を見るだけで、どの入り口からのお客様が一番多いのかが一目でわかります。例えば、「Organic Search」の数が多ければ、多くの人が検索によってあなたのサイトを見つけてくれている、ということになります。
ステップ3:さらに詳しく「どこから来たか」を見てみよう
「検索から来たのは分かったけど、Google?それともYahoo!?」 「どのサイトで紹介されたんだろう?」
そんな時は、さらに詳しく見てみましょう。表の左上にある「セッションのデフォルトチャネルグループ▼」というボタンをクリックし、「セッションの参照元 / メディア」を選択してください。
すると、表示が「google / organic」や「yahoo / organic」、「t.co / referral」のように変わります。
- google / organic: Googleの自然検索から
- yahoo / organic: Yahoo!の自然検索から
- t.co / referral: X(旧Twitter)のリンクから
このように、より具体的な流入元を知ることで、効果的な施策に繋げることができます。
この分析から何ができる?サイト改善のヒント
流入経路が分かると、次のようなアクションを考えるヒントになります。
- 「検索(Organic Search)」が多い場合:
- SEO(検索エンジン最適化)が上手くいっている証拠です。ユーザーがどんなキーワードで検索しているかを調べて、関連するブログ記事などを増やすと、さらに集客を伸ばせるかもしれません。
- 「SNS(Organic Social)」が少ない場合:
- SNSでの情報発信を強化するチャンスです。アカウント運用を見直したり、キャンペーンを実施したりしてみましょう。
- 特定のサイトからの「紹介(Referral)」が多い場合:
- あなたのサイトを紹介してくれている、とても良い関係のサイトです。今後も良好な関係を築いていけるようなアプローチが考えられます。
まとめ:まずは現状把握から始めましょう
今回は、Googleアナリティクスを使った流入経路の基本的な調べ方をご紹介しました。サイト改善は、まず現状を正しく知ることから始まります。
ぜひ一度、ご自身のサイトの「お客様」がどこから来ているのかをチェックしてみてください。きっと、これからのWebサイト運用のヒントが見つかるはずです。