OneDriveが突然使えなくなる?大学・組織で多発する「100GB容量制限」の罠

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登場人物

アオウル博士: ITとセキュリティの専門家。ミマワリの頼れる相談相手。

ミマワリ: アオウルのキャラクター。PCやスマホは毎日使うけど、セキュリティはちょっと苦手。

「OneDriveが急に使えない!」その原因は大学や組織で始まった100GB容量制限かも。IT専門家のアオウル博士が、容量不足の確認方法から、ごみ箱やバージョン履歴の削除、PC同期設定の見直しといった具体的な解決策、データ移行の秘訣までを会話形式で徹底解説。あなたのデータを守り、トラブルを未然に防ぐための完全ガイドです。

うわーん、博士!大変です、大変です!
大事なレポートをOneDriveに保存しようとしたら、「このアイテムをアップロードできませんでした」ってエラーが出て、何度やっても保存できないんです!明日の提出なのに、どうしよう…!

ミマワリ

アオウル博士

【警告】ミマワリ君、落ち着いて聞くんじゃ。それは今、多くの大学や企業で大問題になっておる「OneDrive 100GB容量制限」の罠に、君もはまってしまった可能性が非常に高いぞ!

昨日まで問題なく使えていたのに、ある日突然、ファイルの保存や編集ができなくなる…。そんな悲鳴が、今月に入ってからワシの元にも殺到しておるんじゃ。

ひゃ、100GB制限…?なんですかそれ!
僕のOneDriveは、大学からもらったアカウントで、容量は1TB(1024GB)もあって、ほとんど無制限だと思ってました!動画とか写真とか、何でも気にせず保存していたのに…。

ミマワリ

アオウル博士

うむ。その「無制限だと思っていた」というのが、今回の問題の核心なんじゃ。Microsoft社の方針変更によって、これまで教育機関や一部の企業向けに提供されていた大容量プランの運用が見直されたんじゃ。

【ビフォーアフター】
変更前(Before): 1人あたり1TB(1024GB)以上の容量が利用可能で、皆が容量を気にせずデータを保存していた。

変更後(After): 1人あたりの上限が原則100GBに制限された。そして、この容量を超過すると、OneDriveは「読み取り専用モード」になってしまうんじゃ。

よ、読み取り専用モード…?
それって、つまり僕のレポートが保存できないだけじゃなくて、今あるファイルを開くことはできても、内容を書き換えたり、新しいファイルを置いたりすることが一切できなくなるってことですか!?

ミマワリ

アオウル博士

その通りじゃ!まさに「データの塩漬け」状態じゃな。レポートや論文の執筆、共同作業、日々の業務…そのすべてがストップしてしまう、非常に深刻な事態なんじゃ。

だが、慌てるでないぞ、ミマワリ君。今からワシが教える手順を踏めば、必ず解決できる。まずは現状把握からじゃ!

は、はい!お願いします、博士!
何から始めればいいですか?

ミマワリ

アオウル博士

ステップ1:【検証】己のデータ使用量を正確に知る!

敵を知り、己を知れば百戦危うからず、じゃ。まずは君が今、どれくらいのデータを使っているのかを正確に確認するんじゃ。Webブラウザから確認するのが一番確実じゃな。

【Webブラウザでの確認手順】

ブラウザで「OneDrive」と検索し、サインインする。

画面の左下に「ストレージ」という項目があるはずじゃ。そこに「XXX GB / 100 GB を使用中」のように表示されておる。

さらに、その部分をクリックすると「ストレージの管理」ページに移動し、「何が容量を占めているか」の内訳や、特に容量の大きいファイルの一覧を見ることができるぞ。

さあ、ミマワリ君、今すぐ確認してごらん。

わ、わかりました!今、見てみます!
えーっと、サインインして…左下…あっ!ありました!
……げっ!「152GB / 100GB を使用中」って真っ赤になってます!完全にオーバーしてるじゃないですか!

ミマワリ

アオウル博士

やはりそうか。レポートが保存できなかった原因は、容量超過で間違いなさそうじゃな。52GB分もオーバーしておる。これを100GB未満に減らさない限り、君のOneDriveは機能しないままじゃ。

だが、希望を捨てるのは早い。ここからが本番じゃ。容量を減らすための具体的な方法を伝授しよう。

アオウル博士

ステップ2:【解決策①】即効性アリ!不要ファイルの徹底削除

まずは、お金をかけずに今すぐできることからじゃ。多くの人が見落としている「隠れ容量」を掃除するだけで、劇的に空き容量が増えることがあるぞ。

その1:『ごみ箱』は空っぽか?
OneDriveでファイルを削除しても、すぐには空き容量は増えんのじゃ。ファイルは一旦『ごみ箱』に移動するだけ。この『ごみ箱』の中身も、ストレージ容量としてカウントされておる。左側のメニューから『ごみ箱』を開いて、「ごみ箱を空にする」を実行するんじゃ。組織によっては、管理者が復元できるように『第2段階のごみ箱』というものもある。それも確認して空にすると、さらに容量が空くことがあるぞ。

えっ!そうなんですか!?
PCのデスクトップのごみ箱と同じ感覚でした…。とりあえず削除しておけばいいやって。確認してみます…。うわっ!去年のゼミで使った動画ファイルとか、大量に残ってます!これを空にすれば…。

ミマワリ

アオウル博士

うむ。それだけで数十GB空くことも珍しくないぞ。次にチェックするのはこれじゃ。

その2:PCとの『同期設定』を見直せ!
多くの人が、PCの「デスクトップ」「ドキュメント」「ピクチャ」フォルダをOneDriveと同期する設定にしておる。これはバックアップとして非常に便利じゃが、PCに保存したつもりのファイルが、すべてOneDriveの容量を消費しているということじゃ。特に、スクリーンショットやスマホから転送した写真が溜まりやすい「ピクチャ」フォルダ、一時的に置いたつもりの大容量ファイルが眠る「デスクトップ」フォルダは要注意じゃ。
OneDriveの設定を開き、同期するフォルダを取捨選択するんじゃ。不要なフォルダの同期を停止すれば、その分の容量が解放されるぞ。

ああっ!それもやってます!便利だと思って、全部同期する設定にしてました…。デスクトップに、編集途中の動画とか、友達からもらった旅行の写真とか、たくさん置いてあります。これも全部OneDriveの容量だったなんて…。

ミマワリ

アオウル博士

ふぉっふぉっふぉ。クラウドの便利さの裏には、こうした仕組みがあるんじゃ。そして、最後のダメ押しがこれじゃ。

その3:『バージョン履歴』という名の脂肪を燃焼させよ!
WordやExcelなどのOfficeファイルは、上書き保存するたびに、過去の状態が「バージョン履歴」として自動で保存されておる。これは間違えて編集した時に元に戻せる便利な機能じゃが、編集を繰り返したファイルは、見かけのファイルサイズよりもずっと多くの容量を消費していることがあるんじゃ。特に画像の多いPowerPointなどは要注意じゃな。
OneDrive上でファイルを選び、「バージョン履歴」を確認して、不要な古いバージョンを削除することで、容量を削減できる場合があるぞ。

さあ、ミマワリ君。「ごみ箱」「同期設定」「バージョン履歴」。この3つを見直して、どれくらい容量が減ったか報告してごらん。

はい!やってみます!
(しばらく格闘中…)
…博士!やりました!ごみ箱を空にして、デスクトップの同期を一旦解除して、容量が大きかった卒論のPowerPointのバージョン履歴を整理したら…見てください!「95GB / 100GB を使用中」になりました!100GBを切りましたよ!

ミマワリ

アオウル博士

おお、見事じゃ!よくやったな、ミマワリ君!これでOneDriveは「読み取り専用モード」から復旧し、レポートも無事に保存できるはずじゃ。試してごらん。

はい!…あ!保存できました!エラーが出ません!
やったー!博士、ありがとうございます!本当に助かりました!

ミマワリ

アオウル博士

うむ、まずは一安心じゃな。しかし、根本的な問題が解決したわけではないぞ。君の容量は95GBと、すでに上限ギリギリじゃ。これでは、またすぐに同じ問題が再発するじゃろう。

どうしても消せない、しかし容量を圧迫しているデータをどうするか。次のステップに進む必要がある。

アオウル博士

ステップ3:【解決策②】重要データの『データ移行』という選択肢

100GBという容量は、動画や高画質の写真を扱う者にとっては、決して十分な広さではない。そこで、OneDriveには「今すぐ使う、頻繁に編集するファイル」だけを置き、それ以外の「消せないけれど、普段は使わないデータ」を別の場所に移す、『データ移行』を検討するんじゃ。

移行先の候補
1. 外付けSSD/HDD: もっともシンプルで確実な方法じゃ。大容量のデータを安価に保存できる。ただし、物理的に持ち運ぶ必要があり、故障や紛失のリスクもある。
2. 別のクラウドストレージ: もし君が個人でGoogleアカウントなどを持っていれば、Google Driveの無料枠(15GB)に一部のファイルを移すという手もある。ただし、複数のサービスを管理する手間が増えるぞ。
3. 組織で契約している別のストレージ: 大学や企業によっては、OneDriveとは別に、研究データ用の大容量ストレージや、SharePointのチームサイトなどを用意している場合がある。IT部門に確認してみるのが良いじゃろう。

なるほど…!データの「お引越し」ですね。
確かに、過去の講義の資料とか、もう見返すことは少ないけど、捨てるのは不安なデータがたくさんあります。そういうのを外付けSSDに移せば、OneDriveにかなり余裕ができますね!

ミマワリ

アオウル博士

【最終章】二度と罠にハマらないための心構え

ミマワリ君、今回の件で重要な教訓が得られたはずじゃ。最後に、今後のために3つの心構えを授けよう。

心構え①:『クラウドは無限ではない』と心得るべし
クラウドは魔法のポケットではない。どこかにあるサーバーの記憶装置を借りておるに過ぎん。提供する企業の都合で、サービス内容や容量はいつでも変更されうる、ということを常に意識するんじゃ。

心構え②:『定期的なデータ棚卸し』を習慣にするべし
年末の大掃除のように、年に1〜2回は自分のクラウドストレージを見直し、「いるもの」「いらないもの」「移動するもの」を整理する習慣をつけるんじゃ。これが、突然の仕様変更にも慌てず対応できる一番の予防策になる。

心構え③:『組織からのお知らせ』には必ず目を通すべし
今回のような重要な変更は、事前に大学や企業のIT部門からメールなどで通知があったはずじゃ。「自分には関係ない」と読み飛ばさず、きちんと内容を確認する癖をつけることが、トラブルを未然に防ぐ上で何より大切じゃぞ。

うぅ…耳が痛いです…。そういえば、大学から「ストレージポリシーの変更について」みたいなメールが来ていたような気がします…。ちゃんと読んでおけば、こんなに慌てずに済んだんですね。

これからは、自分のデータに責任をもって、定期的に整理整頓します!博士、問題の解決だけじゃなくて、大切な心構えまで教えてくださって、本当に、本当にありがとうございました!

ミマワリ

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