スプレッドシートにどんどん溜まっていくデータ。「項目ごとに合計を出したい」「種類別にいくつあるか数えたい」と思っても、データ量が増えるとなかなか全体像を掴みにくく、集計作業も一苦労ですよね。
そんな時に役立つのが、Google スプレッドシートの「グループ化」機能と、それを使った賢い集計方法です。今回は、これらの機能でお客様のデータ活用がどう変わるかをご紹介します。
まずは「行のグループ化」でスッキリ整理!
たくさんの詳細データが並んでいると、表が縦に長くなって見づらくなります。ここで活躍するのが「行のグループ化」です。
これは、関連する複数の行をまとめて「グループ」として一つに折りたたんだり、詳細を見たいときだけ展開したりできる機能です。
例えば、
- プロジェクトのフェーズごとのタスクリスト
- 月ごとの詳細な売上データ
- 商品カテゴリーごとの在庫情報
など、詳細データはたくさんあるけれど、普段は概要だけ見ておきたい、という場合に便利です。
使い方は簡単!
- グループ化したい行をまとめて選択します。
- 右クリックメニューから「行 ○~○ をグループ化」を選ぶだけ。
すると、行番号の横に線が表示され、「-」ボタンが現れます。このボタンをクリックすると、グループ内の行が非表示になってスッキリ!もう一度「+」ボタンをクリックすれば、いつでも詳細を確認できます。
この機能は、あくまで見た目を整理するためのものですが、これだけでも長い表がずっと見やすくなります。
グループごとの「集計」ならピボットテーブルが断然便利!
さて、見た目を整理するだけでなく、「商品カテゴリーごとの合計売上を知りたい」「担当者ごとの対応件数を数えたい」といった、グループごとの集計を行いたい場合はどうすれば良いでしょうか?
ここで最も強力で便利なのが、ピボットテーブル機能です。
ピボットテーブルを使えば、元データをもとに、特定の項目(例:商品名、担当者、月など)で自動的にデータをグループ化し、それぞれのグループに対して合計や平均、個数といった集計値を簡単に算出できます。
ピボットテーブルを使った集計の手順(概要):
- 集計したいデータ範囲(表全体)を選択します。
- 「挿入」メニューから「ピボットテーブル」を選択します。
- 表示された設定画面で、「行」にグループ化したい項目(例: 「商品カテゴリー」)、「値」に集計したい数値データ(例: 「売上」)を設定します。
- 「値」に設定した項目の集計方法(「合計」「平均」「個数」など)を選びます。
たったこれだけで、商品カテゴリーごとの合計売上などが集計された新しい表があっという間に作成されます。元データが更新されても、ピボットテーブルを更新すれば最新の集計結果をすぐに確認できるのも大きなメリットです。
関数(QUERY
関数やSUMIF
関数など)を使っても同様の集計は可能ですが、ピボットテーブルは関数の知識がなくても直感的に操作できるため、初めての方にもおすすめです。
グループ化と集計でデータ分析をもっとスムーズに!
- 報告資料作成に: 部署別や商品別の売上サマリーを素早く作成。
- 経費管理に: 費目ごとの合計出費を把握。
- タスク管理に: メンバーごとの完了タスク数をカウント。
このように、「グループ化」と「ピボットテーブル」を活用することで、煩雑になりがちなデータも整理され、必要な情報を素早く取り出すことができます。これにより、現状の把握や意思決定がよりスムーズになるはずです。
ぜひ、お客様のビジネスでもGoogle スプレッドシートの「グループ化」機能を活用して、効率的なデータ管理と分析を実現してください。