アオウル博士: ITとセキュリティの専門家。ミマワリの頼れる相談相手。Web技術の最新トレンドにも精通。
ミマワリ: アオウルのキャラクター。サイト運営を担当しているが、最近Googleサーチコンソールから届く謎のメールに怯えている。

2024年からGoogleの重要指標となった「INP」。クリックへの反応速度を測るこの指標が悪化すると、検索順位にも影響します。WordPressサイトが陥りやすい原因と、プラグインやサーバー設定を見直して劇的に改善する具体的な手順を、IT専門家のアオウル博士が解説します。
博士、助けてください! Googleサーチコンソールを開いたら、画面が真っ赤なんです! 「INP の問題: 200ミリ秒 超(モバイル)」って表示されてて…。これって、私のサイトが壊れちゃったってことですか?


おっと、ついにミマワリ君のところにも通知が来たか。壊れたわけではないから安心しなさい。 それはGoogleが定めた新しい通信簿、Core Web Vitals(コアウェブバイタル)の指標が厳格化された合図じゃ。
厳格化…? 前までは「LCP」とか「FID」とか言われて必死に対策したのに、また新しいのが出たんですか? 「INP」って一体なんなんですか!?


うむ。実は2024年3月から、それまでのFID(最初の入力遅延)に代わって、INP(Interaction to Next Paint)が正式導入されたんじゃ。 今日は、特にWordPressサイトが陥りやすいこの「INP地獄」から脱出し、検索順位を守るための極意を伝授しよう。
第1章:「押したのに反応しない!」INPとは何の数字?

INPとは、一言で言えば「反応の良さ」じゃ。 ユーザーがボタンをクリックしたり、メニューをタップしたりしてから、実際に画面が変わるまでの「待ち時間」を測っておる。
以前のFIDは「最初の1回」しか見ていなかった。しかしINPは、ページに滞在している間の「すべての操作」を監視し、その中で最も遅かった反応時間を評価するんじゃ。
全部監視されるんですか!? まるで抜き打ちテストから、常時監視カメラになったみたいですね…。 ちなみに、どれくらいの数字なら合格なんですか?


基準は以下の通りじゃ。200ミリ秒(0.2秒)以下を目指さねばならん。
- 🟢 良好 (Good): 200ミリ秒以下
- 🟡 改善が必要 (Needs Improvement): 200〜500ミリ秒
- 🔴 不良 (Poor): 500ミリ秒超
0.2秒以上待たされると、人間は「あれ?押せてないかな?」と不安になり、もう一度連打したり、イライラして離脱したりする。Googleはそれを嫌っておるんじゃ。
第2章:なぜWordPressはINPが悪化しやすい? 真犯人は「JavaScript」
でも博士、私のサイト、画像も圧縮してるし、そんなに重くないはずなんですけど…。なんでINPだけ悪いんでしょう?


画像サイズはINPにはあまり関係ないのじゃ。 INPの最大の敵、それは「JavaScript(ジャバスクリプト)」の処理渋滞じゃ! WordPressは便利じゃが、プラグインを入れるたびに、裏側で動くJavaScriptが増えていく傾向がある。
ブラウザには「メインスレッド」という、一度に一つの作業しかできない一本道がある。 重たいJavaScriptがその道を占拠している時に、ユーザーがクリックしても、ブラウザは「ちょっと待って、今計算中だから!」と反応できない。これがINP悪化の正体じゃ。
なるほど…便利だと思って入れてた「動くスライダー」とか「SNSの埋め込み」とかが、道路を塞いでたんですね。

第3章:【検証】まずは現状把握 PageSpeed Insightsの使い方

対策をする前に、まずは「何が悪いのか」を特定する必要がある。Googleが提供している無料ツール「PageSpeed Insights」を使うんじゃ。
- Googleで「PageSpeed Insights」と検索。
- 自分のサイトのURLを入力して「分析」をクリック。
- 結果画面の「Core Web Vitals」セクションにある「INP」の数字を見る。
特に「モバイル」のスコアを見ること。スマホの処理能力はPCより低いため、JavaScriptの影響をモロに受けやすいからじゃ。
第4章:【解決策】WordPressのINPを改善する3つの奥義
原因はわかりました。でも、プラグインを全部消すわけにはいきません…。どうすればいいんですか?


諦めるのは早い。コードを書けなくてもできる、効果的な3つの対策を教えよう。
奥義①:プラグインの断捨離と入れ替え
まず、「本当に必要な機能か?」を見直すことじゃ。
・使っていないのに有効化されているプラグイン
・機能が重複しているプラグイン(SEO系が2つ入っているなど)
これらは即削除じゃ。また、重いプラグイン(例:多機能すぎるスライダー)を、CSSだけで動く軽量なものに変えるだけでも劇的に改善するぞ。
奥義②:JavaScriptの「遅延読み込み」
これが最も効果的じゃ。「WP Rocket」や「Flying Scripts」(無料)などの最適化プラグインを導入し、「JavaScriptの実行を遅らせる(Delay JavaScript Execution)」という設定をONにする。
これを行うと、ページが表示されてユーザーが操作を始めるまで、重いスクリプトの読み込みを待機させるため、初期の反応速度が爆速になるんじゃ。
奥義③:サーバー環境の見直し
どれだけ軽量化しても、土台となるサーバーの反応(TTFB)が遅ければINPも悪化する。
古いレンタルサーバーを使っているなら、最新の高速サーバーへの引っ越しを検討するのも手じゃ。PHPのバージョンを最新(8.x系)にするだけでも効果があるぞ。
「JavaScriptの遅延読み込み」…なんか凄そう! 早速、使ってないプラグインを消して、最適化プラグインの設定を見直してみます。 これでGoogleの赤い警告が消えてくれるといいなぁ。


うむ。INPの改善は、単にGoogleのスコアを上げるためだけではない。 サイトを訪れてくれたお客様に「サクサク動いて快適!」と感じてもらうことこそが、最終的な成果(コンバージョン)につながるんじゃ。 0.1秒のこだわりが、ビジネスの勝敗を分ける。頑張るんじゃぞ、ミマワリ君!



















