アオウル博士: ITとセキュリティの専門家。ミマワリの頼れる相談相手。
ミマワリ: アオウルのキャラクター。PCやスマホは毎日使うけど、たまにツールがうまく使えず困ってしまう。
脱・プログラミングの衝撃。2025年12月、ついに一般公開された「Google Workspace Studio」は、コードを一行も書かずに自分だけの「AIエージェント」を作成できる革命的ツールです。「GASが難しくて挫折した」あなたにこそ知ってほしい、その仕組みと活用法、そしてIT専門家が警鐘を鳴らすセキュリティの落とし穴まで、会話形式で分かりやすく解説します。

はぁ…。博士、もうダメです。諦めました。来年の目標は「アナログ人間として生きる」にします。

おや、どうしたんじゃミマワリ君。先週は「業務効率化のためにプログラミングを勉強する!」と息巻いていたではないか。
それが無理だったんです!「GAS(Google Apps Script)」っていうのを触ってみたんですけど、セミコロンが抜けただけでエラーになるし、英語だらけだし…。僕には「自動化」なんて夢のまた夢でした。

ふぉっふぉっふぉ。泣くのはまだ早いのじゃよ。実はな、君が苦戦していたGASを「一文字も書かずに」自動化ができる夢のようなツールが、今月(2025年12月4日)ついに一般公開(GA)されたんじゃ!
その名も「Google Workspace Studio」じゃ!
第1章:プログラミング不要の衝撃。「Studio」は何がすごいの?
Google Workspace Studio…? スタジオって、写真でも撮るんですか?

違う違う。これは「AIエージェントを作るための工場」のようなものじゃ。これまでは、GmailやGoogle Drive、カレンダーなどを連携させて動かすには、君が挫折した「プログラムコード(GAS)」を書く必要があった。
しかしWorkspace Studioでは、「日本語でやりたいことを伝えるだけ」で、AIが裏側で勝手にシステムを構築してくれるんじゃよ。
えっ、それってChatGPTとかGeminiにお願いするのと何が違うんですか? 今でも「メール書いて」って言えばやってくれますよね。

良い質問じゃ。今のGeminiは「チャットボット(会話相手)」じゃろ? だがStudioで作るのは「エージェント(実行者)」なんじゃ。
- チャットボット: 文章を作る、案を出す(提案まで)
- AIエージェント: ファイルを保存する、承認ボタンを押す、Slackに通知する(実行まで)
つまり、「ツールをまたいで手を動かす作業」まで全部やってくれるのがWorkspace Studioなんじゃよ。
第2章:GAS vs Studio! 開発はどう変わる?
なるほど!僕の手足となって働いてくれるんですね。でも、本当に簡単なんですか? GASみたいに難しい呪文が必要なんじゃ…

論より証拠じゃ。「請求書のPDFがメールで届いたら、Driveの『請求書フォルダ』に保存して、チャットで私に教えて」という作業を自動化する場合で比較してみよう。
【これまでのGASの場合】
function saveAttachments() { var query = "subject:請求書 has:attachment"; var threads = GmailApp.search(query); var folder = DriveApp.getFolderById("xxx..."); // ...延々とコードが続く... // エラー: "Cannot find method getFolderById" (泣) } 【Workspace Studioの場合】
画面右側のチャット欄にこう入力するだけじゃ。
これだけで、AIが自動的にフロー図を描き、設定を完了してくれるんじゃよ。
うわぁ!これなら僕にもできそうです! まさに「日本語プログラミング」ですね!

第3章:早速やってみよう! 今すぐ使える「AI秘書」レシピ
では、ミマワリ君の仕事で役立ちそうな「おすすめレシピ」を3つ紹介しよう。どれもノーコードですぐに作れるぞ。
レシピ①:会議調整オートメーション
指示:「お客様から『打ち合わせ希望』というメールが来たら、私のカレンダーの空き時間を3つピックアップして、候補日時として返信メールの下書きを作成して」
効果:面倒な日程調整の往復が激減するぞ。
レシピ②:日報まとめ&タスク化
指示:「部下から届く『日報』メールを読み取って、その中の『課題』と書かれた部分だけを抽出して、スプレッドシートの『課題管理表』に追記しておいて」
効果:メールをいちいち開いてコピペする作業から解放されるのじゃ。
レシピ③:契約更新アラート
指示:「ドライブ内の『契約書フォルダ』を毎日チェックして、ファイル名に含まれる日付が30日以内に迫っていたら、『更新時期です』とSlackで通知して」
効果:うっかり更新忘れというミスを、AIが防いでくれる。
すごい!全部やってみたいです!これで僕も明日から「AI使い」として社内で一目置かれる存在になれますね!早速、社内の全フォルダにアクセスできる最強エージェントを作って…

第4章:便利さの裏側。「シャドーAI」の危険性
ストーーップ!! 今、聞き捨てならないことを言ったな。「全フォルダにアクセスできる」じゃと? それが一番危険なんじゃ!
えっ? だって、便利な方がいいじゃないですか。

Workspace Studioで作ったAIエージェントは、基本的に「作成者(君)」の権限を引き継いで動作する。もし君が「役員報酬リスト」へのアクセス権を持っていたとして、君が作ったエージェントに「誰でも使える設定」をして公開してしまったらどうなる?
社内の誰もが、そのエージェントを通じて極秘ファイルの中身を見れてしまうんじゃ! これを「権限の昇格」や「シャドーAI」のリスクと呼ぶ。
ひぇぇ…! 良かれと思ってやったことが、情報漏洩事故になっちゃうわけですね…。怖すぎます。

だからこそ、以下の3点を必ず守るんじゃ。
- スモールスタート:いきなり全社公開せず、まずは「自分専用」として使うこと。
- 権限の確認:エージェントがアクセスできるデータを必要最小限に絞ること。
- AIの暴走チェック:「もし条件に合わなかったらどうする?」という例外処理も指示しておくこと。(例:該当ファイルがなければ『ありません』と報告して終了する、など)
わかりました!「簡単だからこそ慎重に」。まずは自分の日報整理から始めてみます。博士、Google Workspace Studioのこと教えてくれてありがとうございました!

うむ。テクノロジーは正しく恐れ、正しく使うことが肝心じゃ。Workspace Studioは間違いなく、我々の働き方を変える強力な武器になる。ぜひ使いこなして、空いた時間で美味しいコーヒーでも飲もうではないか。