ウェブサイトのアクセス数は増えているのに、なかなか売上やお問い合わせに繋がらない…。 そんなお悩みをお持ちではありませんか?
「たくさん人が来てくれるのは嬉しいけれど、一体『どんなお客様』がサイトを訪れ、商品に興味を持ってくれているのだろう?」
その答えを見つけるヒントが、無料で使える分析ツール「Googleアナリティクス(GA4)」に隠されています。今回は、お客様の”本音”や”隠れたニーズ”をあぶり出す、**「セグメントの探究」**という少し特別な分析方法を、専門用語をなるべく使わずにご紹介します。
「セグメント」とは?お客様をグループ分けすること
いきなり「セグメント」と言われても、難しく感じてしまいますよね。これは単純に、ウェブサイトに来てくれたお客様を、条件でグループ分けすることだとお考えください。
お店で顧客リストを「購入回数が多い順」や「来店地域別」で並べ替えるのと同じです。ウェブサイトでも、例えば以下のようなグループに分けてみることができます。
- 「初めてサイトに来てくれたご新規様」グループ
- 「スマホから見てくれている」グループ
- 「特定のキャンペーン広告をクリックして来てくれた」グループ
- 「商品Aのページをじっくり見てくれた」グループ
- 「実際に商品を購入してくれた」グループ
これまではサイト全体のぼんやりとした数字しか見えなかったかもしれませんが、このようにお客様をグループ分けすることで、それぞれのグループがどんな動きをしているのか、くっきりと見えてくるのです。
「セグメントの探究」で何がわかる?答え合わせと発見の場
そして本題の「セグメントの探究」とは、作成したお客様グループを複数重ね合わせて、答え合わせをする機能です。
一番の得意技は、ベン図(複数の円が重なった図)を使って、グループ同士の関係性を視覚的に示してくれることです。
※上図はイメージです。
これにより、例えばこんなことが一目でわかります。
- **「ブログ記事を読んでくれた人」と「商品を買ってくれた人」**は、どれくらい重なっている? → もし重なりが大きければ、ブログ記事が売上に貢献している証拠です。もっとブログに力を入れるべき、という判断ができます。
- 「スマホで見る人」と「PCで見る人」、どちらが**「お問い合わせ」**に繋がりやすい? → もしスマホからの問い合わせが多ければ、スマホサイトをもっと見やすく改善すれば、さらに成果が上がるかもしれません。
- **「Aという広告から来た人」と「Bという広告から来た人」では、どちらが「優良顧客(購入額が高いなど)」**になっている? → 効果の高い広告に予算を集中させる、といった具体的なアクションに繋がります。
このように、私たちが立てた「きっとこうだろう」という仮説が正しかったのかをデータで確認したり、全く予想していなかった「隠れた優良顧客」のパターンを発見したりできるのです。
まずはここから!簡単なグループ分けで試してみましょう
「なんだか面白そうだけど、設定が難しそう…」と感じるかもしれません。しかし、Googleアナリティクスにはテンプレートが用意されており、比較的かんたんに始めることができます。
まずは、以下のようなシンプルなグループ分けと比較から試してみてはいかがでしょうか。
- 新規のお客様 vs リピーターのお客様
- PCで見るお客様 vs スマホで見るお客様
この2つのグループの行動を比べるだけでも、「リピーターの方は、スマホでこのページをよく見ているな」といった発見があり、サイト改善の大きなヒントになるはずです。
まとめ:データを見て、お客様をもっと知るために
「セグメントの探究」は、ただ数字を眺めるだけでなく、データと対話し、お客様一人ひとりの顔を想像するための強力なツールです。
この機能を使いこなすことで、「誰に」「何を」「どのように」伝えれば心が動くのか、その戦略がより明確になります。データに基づいた的確なアプローチで、お客様との絆を深め、ビジネスを次のステージへ進めていきましょう。