インターネットを見ていると、突然パソコンの画面いっぱいに「ウイルスに感染しました!」「システムに異常があります!」といった真っ赤な警告が表示されて、大きな音まで鳴り出す…そんな経験、ありませんか?
もしそんな画面に出くわしたら、それは**「サポート詐欺」**かもしれません。今回は、このサポート詐欺の手口と、万が一遭遇してしまった場合の対処法について、わかりやすくご説明します。
サポート詐欺って、どんな手口?
サポート詐欺とは、パソコンの画面に偽の警告を表示させて、私たちを不安にさせ、高額な料金をだまし取ろうとする詐欺のことです。
彼らは、巧妙な手口を使ってきます。
- 偽の警告画面: パソコンがウイルスに感染したかのように見せかけたり、「Windowsがロックされました」といったメッセージを表示させます。画面には「Microsoftサポート」「Windowsヘルプライン」といった、本物そっくりな名前が書かれていることも。
- 操作不能に: 警告画面が出ると、クリックしても閉じられなくなったり、大きな警告音が鳴り続けたりして、パソコンの操作ができなくなることがあります。
- 電話を促す: 画面には必ず「この番号に電話してください」と電話番号が書かれています。この電話番号こそが、詐欺師への連絡先なのです。
特に注意!「0101-」で始まる電話番号
以前は「050」から始まる番号が使われることが多かったのですが、最近は**「0101-」で始まる電話番号**が表示されるケースが増えています。
この「0101-」から始まる番号、一見すると日本のフリーダイヤルのように見えますが、実は高額な国際電話料金がかかる海外の電話番号なんです。もしこの番号に電話をかけてしまうと、会話の内容とは別に、通話料だけで驚くほど高額な請求が来てしまう可能性があります。
もし偽の警告が出たら、どうすればいい?
一番大切なのは、「慌てないこと」です!そして、以下の方法を試してください。
- 絶対に電話をかけない! 画面に表示されている電話番号には、どんなに不安でも絶対に電話しないでください。
- パソコンの電源を強制終了する! これが最も確実で簡単な方法です。
- パソコンの電源ボタンを7~8秒間ほど、画面が真っ暗になるまで長押ししてください。
- 普通の電源オフではスリープ状態になってしまい、再度電源を入れるとまた警告画面が出てくる可能性があるので注意しましょう。
- 電源を強制終了しても、あなたのパソコンに悪影響はありませんのでご安心ください。
- 再起動後の注意点
- 強制終了後、次にブラウザ(ChromeやEdgeなど)を立ち上げたときに「前回正常に終了しませんでした。前回の画面を復元しますか?」と聞かれることがあります。この時、「復元しない」を選択してください。復元してしまうと、再び警告画面が表示されてしまいます。
もし強制終了以外で画面を消したい場合は、以下の方法も試せます。
- キーボードの**「ESC」キーを長押し**してみる。
- キーボードの**「Alt」キーと「F4」キーを同時に押す**。
- キーボードの**「Ctrl」キーと「Alt」キーと「Delete」キーを同時に押し、「タスクマネージャー」**から使っているブラウザの「タスクの終了」を選ぶ。
ただし、これらの操作を無効にしてくる悪質な詐欺もあります。その場合は、迷わず電源ボタンの長押しを試してください。
まとめ
突然表示される「異常な警告」は、ほとんどがあなたを騙そうとする詐欺です。慌てずに、まずは電源ボタンの長押しでパソコンを強制終了することを思い出してください。
もし「もしかして、電話してしまったかも…」「不安だから確認したい」という場合は、おひとりで悩まずに、お近くの消費者センターや警察に相談しましょう。
インターネットを安全に楽しく使うために、ぜひこの情報を覚えておいてくださいね!