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登場人物
アオウル博士: ITとセキュリティの専門家。ミマワリの頼れる相談相手。
ミマワリ: アオウルのキャラクター。PCやスマホは毎日使うけど、専門的なことはちょっと苦手。
2025年に予定される個人情報保護法の改正、あなたの会社は準備できていますか?企業の担当者が「今から何をすべきか」を専門家とキャラクターが会話形式で分かりやすく解説。データ管理の現状把握から規程見直しまで、具体的な対策をご紹介します。
ねぇ、博士!大変だよ!
ニュースで見たんだけど、2025年にまた「個人情報保護法」が改正されるって本当?最近はDXとかAI活用とかでデータを使う機会も増えてるし、うちの会社、何をすればいいのか全然わからなくて…。


ミマワリ君、良いところに気がついたのぉ。その通り、2025年に向けて法改正の動きがあるんじゃ。
ミマワリ君が言うように、DXやAIの進化で企業が扱うデータは格段に増え、複雑化しておる。今回の改正は、そんな時代に合わせて個人の権利をしっかり守りつつ、企業がデータを安全に活用するためのルールを整備する、という重要な意味があるんじゃよ。
なるほど…。単にルールが厳しくなるだけじゃないんだね。
具体的には、どんなことが変わりそうで、僕たちみたいな会社が特に気をつけないといけないことは何かな?


うむ。まだ議論の段階じゃが、大きく3つの方向性が考えられる。
- 個人の権利強化: 自分の情報の利用停止や消去を、より広い範囲で求められるようになる可能性がある。Webサイトの閲覧履歴など、Cookie情報の取り扱いもより慎重さが求められるようになるかもしれん。
- 企業の責務加重: 万が一、情報漏えいを起こしてしまった際の国への報告や本人への通知義務が、より厳格化される可能性がある。もちろん、罰則の強化も議論されておる。
- データ利活用の促進: 一方で、ルールをきちんと守れば、匿名加工情報などを活用して新しいサービス開発などに繋げやすくなる側面もある。まさに「守り」と「攻め」の両方が大事になるんじゃ。
ひぇ〜!なんだか責任が重大だ…。
「守り」も「攻め」も大事なのは分かったけど、じゃあ具体的に、今から何を準備しておけばいいの?


その通り!まさに「備えあれば憂いなし」じゃ。今からやっておくべきことを、3つのステップで詳しく解説しよう。
ステップ①:社内のデータ総点検(データマッピング)
まずは、自社がどんな個人情報を扱っているか、「地図」を作ることじゃ。Excelなどでいいから、以下のような項目で一覧化してみよう。
- どんな情報を?: 顧客の氏名・住所、従業員のマイナンバー、採用応募者の履歴書、取引先担当者の名刺情報など。
- どこで取得した?: Webフォーム、アンケート、契約書、ECサイトなど。
- 何のために使う?: 商品発送、メールマガジン配信、給与計算、顧客分析など。
- どこに保管している?: 社内サーバー、クラウドストレージ、紙の書類など。
- 誰がアクセスできる?: 営業部、経理部、外部委託先など。
これを作ることで、管理の漏れやリスクを可視化できるんじゃ。

ステップ②:ルールブックの見直し(規程・ポリシー改定)
データの地図ができたら、次はその地図に沿ってルールブックを見直すんじゃ。
- プライバシーポリシーの確認: お客様向けのプライバシーポリシーは、現状のデータの使い方と一致しておるかな?特に「利用目的」は明確か、「開示請求などの手続き」は分かりやすく書いてあるか、法改正の動向も踏まえて見直そう。
- 社内規程の整備: 「個人情報取扱規程」などの社内ルールはあるかな?テレワーク時のデータの持ち出しルールや、退職者の情報の削除手順など、具体的な場面を想定してルールを明確にしておくんじゃ。

ステップ③:全従業員の意識改革(教育・研修)
どんなに立派なルールを作っても、従業員が知らなければ意味がない。会社の「情報資産」を守るのは、全従業員の役目じゃ。
- 定期的な研修の実施: なぜ個人情報保護が重要なのか、今回の法改正のポイント、社内のルールなどを改めて周知する研修を行おう。
- 具体的な事例の共有: 他社の情報漏えい事故の事例などを共有し、「他人事ではない」という意識を持たせることが大切じゃ。フィッシングメールの見分け方訓練なども効果的じゃな。
- 相談窓口の明確化: 「これって個人情報?」「このデータ、使っていいのかな?」と迷った時に、気軽に相談できる窓口を決めておくと、事故を未然に防げるぞ。
うわー!やることがいっぱいだ…。でも、何から手をつければいいか、すごく具体的になってきたよ!
まずは僕たちの会社が持っている情報の「地図」作りから、上司に提案してみる!


うむ!その意気じゃ。法改正への対応は、面倒なコストと捉えるのではなく、「お客様からの信頼を高め、DX時代を勝ち抜くための投資」と考えることが大切じゃ。
お客様の大切な情報をしっかり守る姿勢が、会社の価値を大きく高めるからな。もし専門的な判断に迷ったら、いつでもわしに聞くがよいぞ。