「会員登録のついでに、メールマガジンの購読はいかがですか?」
ウェブサイトで会員登録や買い物をするとき、「メールマガジンを購読する」「お得な情報を受け取る」といったチェックボックスを、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
「とりあえずチェックしている」「よく分からないからチェックしない」など、対応は人それぞれかもしれません。しかし、この小さなチェックボックスには、私たちを迷惑メールから守り、企業と気持ちよくお付き合いするための、とても大切な意味が込められているのです。
今回は、その仕組みである**「オプトイン」**について、分かりやすくご紹介します。
「オプトイン」って、一体なに?
「オプトイン」と聞くと少し難しく感じるかもしれませんが、中身はとてもシンプルです。
一言でいえば、「何かをお願いする前に、相手にちゃんと許可をもらうこと」。
例えば、あなたが友人の家に遊びに行くとします。いきなりドアを開けて入るのではなく、まずはチャイムを鳴らして「入ってもいい?」と許可を得ますよね。オプトインは、これとよく似ています。
企業が私たちに広告やお得な情報をメールで送る前に、「メールをお送りしてもよろしいですか?」と事前に許可を得る。私たちが「はい、いいですよ」という意思表示としてチェックボックスにチェックを入れる。この一連の流れが「オプトイン」なのです。
昔と今で何が変わったの?
以前は、企業が「不要な方はご自身で配信停止してくださいね」というスタンスで、許可なくメールを送ってくること(これをオプトアウトと言います)が一般的でした。
その結果、私たちのメールボックスには、興味のない広告メールや迷惑メールが大量に届くようになってしまいました。
この状況を改善するため、日本では**「特定電子メール法」という法律で、「広告・宣伝メールを送るなら、事前に相手の許可を得なさい」というオプトインの考え方が基本ルールになった**のです。
このルールのおかげで、私たちは望まないメールに悩まされることが少なくなり、本当に必要な情報だけを選んで受け取れるようになりました。
「許可」することで、私たちにどんなメリットがあるの?
オプトインの仕組みは、私たちにとって多くのメリットがあります。
- 自分に必要な情報だけが届く! 興味のあるお店やブランドからのセール情報、好きなアーティストの最新情報など、自分が「欲しい」と許可した情報だけが届くので、大切な情報を見逃しにくくなります。
- メールボックスがスッキリ! 興味のないメールで受信箱が埋め尽くされることがなくなり、メールの整理がぐっと楽になります。
- 安心してサービスを利用できる! きちんと許可を取ってくれる企業は、それだけ私たちの意思を尊重してくれる、信頼できる企業だという一つの目安にもなります。
もちろん、うっかりチェックを入れ忘れると、お得な限定セールの情報などを逃してしまうこともあるかもしれません。もし「このお店の情報は欲しいな」と思ったら、ぜひ積極的にチェックしてみてくださいね。
まとめ
「オプトイン」は、企業から私たち消費者に対する「思いやり」のルールです。そして、私たちがチェックを入れる行為は、その企業に対する「信頼」の証でもあります。
次に会員登録などでチェックボックスを見かけたら、ぜひこの「オプトイン」を思い出してみてください。その一つ一つの選択が、あなたのメール環境をより快適で、豊かなものにしてくれるはずです。