登場人物
アオウル博士: ITとセキュリティの専門家。ミマワリの頼れる相談相手。
ミマワリ: アオウルのキャラクター。PCやスマホは毎日使うけど、たまにツールがうまく使えず困ってしまう。

「Excelで作った資料をGoogleスプレッドシートにアップしておいて!」 上司からの指示通りにファイルをドライブに入れた瞬間、目の前に広がったのは、文字がセルからはみ出し、罫線が消え失せ、グラフが虚空を漂う「無惨な姿」でした。 今回は、Excel変換時の「レイアウト崩れ」に頭を抱えるミマワリ君を、アオウル博士が救います。
博士!パソコンが壊れました!
Excelで作った完璧なレイアウトの見積書をGoogleスプレッドシートで開いたら、文字が全部右にはみ出して、綺麗だった枠線がガタガタになっちゃったんです!これ、僕のせいですか…?


安心せい、ミマワリ君。それは「パソコンの故障」でも「君のミス」でもない。ExcelとGoogleスプレッドシートの「翻訳ミス」のようなものじゃ。
両者は似て非なるソフト。Excelは「パソコンの中」で動き、スプレッドシートは「Webブラウザ」で動く。住んでいる世界が違うから、完璧に同じ見た目を再現するのは、そもそも無理難題なんじゃよ。
第1章:最大の犯人は「フォント(書体)」にあり!

レイアウト崩れの9割は、実は「フォントの違い」が原因じゃ。
Excelでよく使われる「MS Pゴシック」や「游ゴシック」は、Windowsパソコンに入っているフォントじゃ。しかし、GoogleスプレッドシートはWeb上のフォントを使う。
変換した時、スプレッドシート側に同じフォントがないと、自動的に「代替フォント(Arialなど)」に置き換えられる。この時、文字の幅や高さが微妙に変わってしまい、セルからはみ出したり、改行位置がズレたりして「ガタガタ」に見えるんじゃ。
なるほど!服のサイズがメーカーによって微妙に違うみたいな感じですね!
じゃあ、どうすれば直せますか?ひとつずつ列の幅を広げていくしかないですか…?(絶望)


手作業で広げる前に、まずは「シート全体のフォントを統一する」のが最速の解決策じゃ。
- シート左上の角(A列と1行目の交差点)をクリックして、全セルを選択する。
- フォントメニューから、Googleの標準フォントである「Roboto」や日本語に強い「M PLUS 1p」などを選択し直す。
これだけで、バラバラだった文字間隔が整い、ある程度見られる状態に戻るはずじゃ。その後、はみ出している列だけダブルクリックして自動調整すれば良い。
第2章:消えた「罫線」と「図形」の行方
文字はなんとかなりました!でも博士、Excelで苦労して作った「二重線」とか「点線」が、全部ただの「実線」になってたり、図形の矢印の位置がズレてたりします…。これは直せないんですか?


残念ながら、そこは「諦め」と「再構築」が必要な部分じゃな。
- 複雑な罫線: スプレッドシートはExcelほど多彩な線の種類を持っていない。特殊な線は変換時に「一番近い線(実線)」に置き換わってしまう。
- 図形(オートシェイプ): スプレッドシートの「描画機能」はExcelとは全く別物じゃ。複雑なフローチャートなどは、変換すると位置がズレたり、文字が入らなくなったりすることが多い。
もし今後もスプレッドシートで管理するなら、「スプレッドシートの機能だけで描き直す」のが一番じゃ。無理にExcelの見た目を維持しようとすると、後で誰かが編集した時にまた崩れるぞ。
第3章:実は「変換しない」が正解? .xlsx編集モード
描き直しですか…気が遠くなりそうです。そもそも、Excelのまま共有できればいいのに…。Googleドライブに入れると、勝手にスプレッドシートになっちゃうじゃないですか。


おおっと、それは大きな誤解じゃ!
実は今のGoogleドライブは、「Excelファイル(.xlsx)を変換せずに、そのまま編集する機能(Office編集モード)」を持っておるんじゃよ。
ファイル名の横に緑色の「.xlsx」というバッジが表示されていれば、それは「Excel形式のまま」開いている証拠じゃ。このモードなら、レイアウト崩れは最小限に抑えられるし、保存すればそのままExcelファイルとして相手に返せる。
【注意点】
ただし、Googleスプレッドシート独自の便利な関数やAI機能などは使えなくなる。あくまで「Excelの見た目を保ったまま、ちょっと数字を直したい」という時に使うのがベストじゃな。
えぇー!変換しなくてもよかったんですか!?
①ガッツリ共同編集するなら、フォントを直してスプレッドシート化。
②見た目重視で少し直すだけなら、.xlsxのまま編集。
この使い分けが大事ってことですね!


その通り!道具は使いようじゃ。レイアウト崩れにパニックにならず、「なぜ崩れたか」を知れば、最適な対処法が見えてくる。これでまた一つ賢くなったな、ミマワリ君!


















