アオウル博士: ITとセキュリティの専門家。ミマワリの頼れる相談相手。
ミマワリ: アオウルのキャラクター。PCやスマホは毎日使うけど、たまにツールがうまく使えず困ってしまう。

Officeのアイコンが変わった!WordやExcelの新しいデザインに戸惑っていませんか?元のアイコンに戻せるのか、セキュリティ専門家の博士とミマワリが会話形式で徹底解説。Microsoftの公式見解と、私たちが今知っておくべきことを分かりやすくお伝えします。
博士、ちょっと聞いてもらってもいいですか!?今朝、パソコンを開いたら、いつも使ってるWordとかExcelのアイコンが、全部見慣れないデザインに変わっちゃってたんです!

おお、ミマワリ君か。慌てておるようじゃな。それは、2025年10月からMicrosoft 365全体で展開が始まった、新しいアプリアイコンのことじゃな。
そうなんです!なんだか全体的に丸っこくなって、色も鮮やかになって…。正直、前のカクッとしたデザインの方が見慣れていて、一目でどれがWordか分かりやすかったんですけど…。
それで、一番聞きたいんですけど…元の古いアイコンに戻す方法って、ないんでしょうか?

うむ、その質問、実は昨日(2025年10月28日)にGoogleで最も検索されたMicrosoft Office関連の問題解決情報が、まさにそれじゃったんじゃ。
それだけ多くの人が、ミマワリ君とまったく同じように戸惑い、「元に戻したい!」と考えた証拠じゃな。
第1章:なぜ変わった? AI時代への「衣替え」
ええーっ!やっぱりみんなそうだったんですね!
それにしても、なんでまた急にこんなデザイン変更を…?何か理由があるんですか?

うむ。もちろ大ありじゃ。これは2018年以来となる、かなり大きなデザイン変更なんじゃが、最大の理由はMicrosoftが今最も力を入れている「Copilot(コパイロット)」、つまりAI機能とのデザイン統一のためなんじゃ。
以前のデザインは、一つひとつのアプリが独立しているイメージじゃった。しかし、これからはWordやExcel、PowerPointといった垣根を越えて、Copilot(AI)が連携して作業を助ける時代になる。
そこで、AIのブランドイメージに合わせて、より柔らかい曲線と豊かな色合いを使った「流れるような(Fluent)」デザインを採用し、「これからのOfficeはAIと共にあるんじゃよ」というメッセージを視覚的に伝えておるわけじゃな。
なるほどぉ…。AIのための「衣替え」だったんですね。理由は分かりましたけど、やっぱり僕らユーザーとしては「使いやすさ」が一番大事なんですけどね…。

第2章:【結論】元に戻せる? Microsoftの公式見解
それで、博士!一番知りたいのはそこなんです!
ネットを探せば、何か設定を変える「裏ワザ」とか、レジストリをいじる方法とか…そういうのが見つかったりしませんか!?

ミマワリ君、その気持ちは痛いほど分かる。じゃが、非常に残念なお知らせをしなくてはならん…。
Microsoftの公式な見解として、今回の新しいアプリアイコンは標準のアップデートに含まれており…「セキュリティを犠牲にせずに、古いアイコンデザインに正式に戻す方法は無い」んじゃ。
そ、そんなぁ…!そんな殺生な…。
じゃあ、もうこのカラフルで丸っこいアイコンに、僕らが慣れるしかないってことですか…?

残念ながら、そういうことになる。そして、なぜMicrosoftが「戻せない」ようにしているのか、その理由こそがセキュリティ上、非常に重要なんじゃ。
第3章:なぜ戻せない? デザインとセキュリティの「一体化」
デザインを戻せないことと、セキュリティに何の関係があるんですか?「見た目を変える」だけの設定オプションを一つ付けてくれれば済む話じゃ…?

そう思うのも無理はない。じゃが、今回のアイコン変更は、単なる「着せ替え」のようなオプション機能ではないんじゃ。
これは、Microsoft 365の「機能アップデート」や「セキュリティアップデート」と、分かちがたく一体化しておるんじゃ。
どういうことかと言うと…
- 「アイコンだけ古くして、機能やセキュリティは最新に保つ」という選択が、システム上できないようになっておる。
- もしインターネット上で見かける「古いバージョンに戻す」といった非公式な方法を試すと、それは実質的に「アップデートをアンインストールする(削除する)」ことと同じ意味になるんじゃ。
アップデートをアンインストール…それって、まずいことなんですか?

まずいどころの話ではない!断じてやってはいかん!
アップデートを止めるということは、ここ数ヶ月で発見された重大なセキュリティ上の欠陥(脆弱性)を、わざと「穴が開いたまま」放置することになる。
それは、ウイルス感染やランサムウェア(身代金ウイルス)、機密情報の漏洩といった危険に、自らPCをさらす行為に等しいんじゃ。だからこそ、Microsoftは「アップデートのアンインストールは強く推奨しない」と公式に警告しておる。
アイコンの見慣れない違和感は一時的なものじゃが、セキュリティ事故による被害は取り返しがつかない。デザインか、安全か。答えは明白じゃろう?
第4章:私たちができる「唯一の対処法」とは?
うぅ…博士の言う通りです…。デザインが気に入らないからって、ウイルスに感染したら元も子もないですもんね…。
はぁ…。分かりました、諦めてこの新しいアイコンに慣れます…。でも、デスクトップとかタスクバーで、この鮮やかな色が目立ちすぎて、なんだか目がチカチカするような…。

ふむ。まあ、そう落ち込むな。デザイン自体を「元に戻す」ことはできんが、昨日多くの人が検索していた「次善の策」が一つだけあるにはある。
それは、「アイコンの表示サイズを変更する」というものじゃ。
表示サイズ…ですか?

うむ。例えば、Windowsのデスクトップやファイルエクスプローラー(フォルダ)の中で、アイコンを「大アイコン」で表示しておるなら、それを「中アイコン」や「小アイコン」、「一覧」表示などに切り替えるんじゃ。
(デスクトップの何もないところを右クリック→「表示」から選べるじゃろう)
アイコンが小さくなれば、新しいデザインの主張も少しは和らぐかもしれん。あくまで「気休め」程度かもしれんが、デザイン自体をどうすることもできん以上、これが我々にできる唯一の対処法と言えるじゃろう。
おお!なるほど!確かに、小さくすれば違和感も減るかも!
博士、スッキリしました。元に戻せないのは残念ですけど、セキュリティのためなら仕方ないですね。理由がちゃんと分かってよかったです!

うむ。ソフトウェアは日々進化していくものじゃ。時には我々の慣れ親しんだデザインが変わることもあるが、大切なのは、その「変化の理由」を正しく理解し、安全な環境で使い続けることじゃ。
新しいアイコンも、AIが我々の仕事を助けてくれる「新しい時代の相棒」のシンボルだと思えば、少しは愛着が湧いてくるかもしれんぞ。