「この社員さん、入社して何年になるかな?」「ベテランさんの勤続年数をまとめて知りたい!」
会社を経営されている皆様、あるいは人事・総務ご担当の皆様にとって、従業員の方々の勤続年数は、様々な場面で確認が必要になる大切な情報ですよね。例えば、表彰や福利厚生、あるいはキャリアパスを考える際など、正確な勤続年数を把握しておくことは非常に重要です。
しかし、一人ひとりの入社日をカレンダーで確認したり、手計算したりするのは、正直なところ手間がかかりますし、うっかりミスも起こりがちです。
そこで今回は、そんなお悩みを解決するExcelの便利な機能、「DATEDIF関数」を使った勤続年数の計算方法をご紹介します。これを使えば、誰でも簡単に、あっという間に正確な勤続年数を割り出すことができますよ。
DATEDIF関数って何?
DATEDIF関数は、Excelに隠された便利な関数で、「2つの日付の間の期間を計算する」ことに特化しています。通常の関数リストには出てこないため、知らない方も多いかもしれません。
この関数を使うと、開始日(入社日)と終了日(今日の日付など)を指定するだけで、自動的に「年数」や「月数」を計算してくれるんです。
基本的な書式: =DATEDIF(開始日, 終了日, 単位)
- 開始日: 従業員の方の入社日を入力したセルを指定します。
- 終了日: 勤続年数を計算したい今日の日付、または特定の基準日を指定します。
- 単位: ここがポイント!何年で知りたいか、何ヶ月で知りたいかなどを指定します。
"Y"
: 「〇年」という満年数を求めます。"YM"
: 「〇ヶ月」という1年未満の月数を求めます。
たった2ステップ!勤続年数を計算してみましょう
それでは、具体的な手順を見ていきましょう。今回は、A列に社員の入社日が入っている場合を想定しています。
ステップ1:Excelに社員の入社日を入力する
まずは、社員の方々の入社日をExcelに入力します。
A列 |
---|
入社日 |
2000/4/1 |
2015/7/15 |
2022/1/1 |
(以下続く) |
Google スプレッドシートにエクスポート
ステップ2:DATEDIF関数を入力して、勤続年数を計算!
勤続年数を表示したいセル(例えば、B2セル)に、以下の数式を入力します。
例1:今日現在の「満年数」だけを知りたい場合
=DATEDIF(A2,TODAY(),"Y")
この数式をB2セルに入力し、あとはそのセルをコピーして、他の社員さんの行に貼り付けるだけです。
A2
: 入社日が入っているセルです。TODAY()
: Excelを開いた時の「今日の日付」を自動で表示してくれる便利な関数です。"Y"
: 満年数を計算するという意味です。
これで、各社員さんの「勤続〇年」がパッと表示されます。
例2:より詳しく「〇年〇ヶ月」で表示したい場合
=DATEDIF(A2,TODAY(),"Y")&"年"&DATEDIF(A2,TODAY(),"YM")&"ヶ月"
少し長いですが、これもコピペで大丈夫です。
- 最初の
DATEDIF(A2,TODAY(),"Y")
で満年数を計算し、 &"年"
で「年」という文字をくっつけ、- 次の
DATEDIF(A2,TODAY(),"YM")
で1年未満の月数を計算し、 &"ヶ月"
で「ヶ月」という文字をくっつけています。
これで、「勤続〇年〇ヶ月」という、より詳細な勤続年数が表示されますよ。
まとめ
DATEDIF関数は、一見すると少しとっつきにくいかもしれませんが、一度覚えてしまえば、社員さんの勤続年数をあっという間に、そして正確に計算できる非常に強力なツールです。
手作業での計算から解放され、より効率的に従業員情報を管理できるようになります。ぜひこの機会に、皆様の業務にお役立ていただければ幸いです。
ご不明な点や、さらに効率化したい業務などがございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。