広告、本当に見られていますか? その「表示回数」の意味を徹底解説!

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デジタル広告を運用されている皆様、日々のレポートで「インプレッション数」という言葉を目にする機会が多いと思います。このインプレッション、単に「表示された回数」と理解している方もいらっしゃるかもしれませんが、実は広告効果を正しく測定し、改善していく上で非常に重要な指標です。

今回は、この「インプレッション」について、その基本的な意味から、より実態に近い測定方法まで、分かりやすく解説します。

「インプレッション(Impression)」とは? 基本をおさらい

広告におけるインプレッション(略してimpとも呼ばれます)とは、**皆さんの広告がユーザーの画面に「表示された回数」**を示します。

ウェブサイトを見ているとき、SNSをスクロールしているとき、またはアプリを使っているとき。そこに皆さんの広告が一度表示されるたびに、1インプレッションとしてカウントされる、というのが基本的な考え方です。

この数字が多いほど、より多くのユーザーの目に触れる機会があった、と言えます。

なぜインプレッションが重要なのでしょうか?

インプレッションは、広告運用の第一歩とも言える指標です。

  • ブランド認知の向上: まずは多くの人に広告を見てもらうことで、自社の商品やサービス、ブランドの名前を知ってもらうことができます。
  • 潜在顧客への露出: より多くの場所に広告を表示することで、まだ自社を知らない潜在顧客にアプローチする機会が増えます。
  • 他の重要な指標を測る土台: 広告がクリックされた割合を示す「クリック率(CTR)」や、広告表示1,000回あたりの費用を示す「インプレッション単価(CPM)」などを計算する際に、インプレッション数は必ず必要になります。

そのインプレッション、本当に「見られて」いますか? 測定方法の進化

さて、ここで少し立ち止まって考えてみましょう。「表示された回数」と言っても、それは本当にユーザーの画面にきちんと表示され、視認できる状態だったのでしょうか?

実は、デジタル広告の歴史の中で、インプレッションの測定方法は進化してきました。

過去の測定方法(リクエストベースなど)の限界

かつては、「リクエストベース」と呼ばれる測定方法が主流の時期がありました。これは、ウェブサイト側からアドサーバー(広告を配信するサーバー)に対して「広告を表示したい」というリクエストが送られた時点でカウントするというものです。

しかし、この方法には「実際にユーザーのブラウザに広告が表示される前にページ移動された」「画面の下の方に表示された広告で、ユーザーがそこまでスクロールしなかった」といった場合でもカウントされてしまうという欠点がありました。つまり、広告が表示される「機会」はあったかもしれませんが、本当に「見られた」かは分からないのです。

OTS(Opportunity To See:視認機会)という言葉も、同様に「見る機会があったであろう回数」を示す概念として使われることがありました。

現在の主流「ビューアブルインプレッション」とは

このような背景から、広告主の皆様にとってより実態に即した指標として重要視されるようになったのが、「ビューアブルインプレッション (Viewable Impression)」です。

これは、「広告がユーザーのデバイスの画面上で、視認可能な状態になった場合にのみカウントする」という考え方に基づいています。具体的には、

  • 広告の面積の50%以上が
  • 1秒以上(動画広告の場合は2秒以上)
  • 継続的に画面内に表示された

場合に、1ビューアブルインプレッションとしてカウントするのが一般的な基準です(媒体によって若干異なる場合があります)。

これにより、単にサーバーから配信されただけでなく、実際にユーザーの目に触れる可能性が高い広告表示回数を把握できるようになりました。主要な広告プラットフォーム(Google広告、Yahoo!広告など)では、このビューアブルインプレッションを測定・レポートすることが可能です。

ビューアブルインプレッションを重視することで、広告予算が実際にユーザーに見られた広告表示に使われているか、より効果的な広告掲載面はどこか、などを判断できるようになります。

インプレッションと一緒に見るべき他の指標

インプレッションは重要な指標ですが、それだけでは広告効果の全体像は把握できません。一緒に見るべき代表的な指標として、以下のようなものがあります。

  • リーチ (Reach): 広告を見た「人数」です。インプレッションは表示回数、リーチは表示された人数と覚えておきましょう。
  • フリークエンシー (Frequency): 一人のユーザーに対して広告が何回表示されたか、その平均値です。フリークエンシーが高すぎると、同じユーザーに何度も広告を見せることになり、煩わしく感じさせてしまう可能性があります。
  • CPM (Cost Per Mille): 広告表示1,000回あたりの費用です。インプレッション獲得にかかるコスト効率を知る指標になります。

これらの指標をインプレッションと組み合わせて分析することで、「何人に(リーチ)、何回ずつ(フリークエンシー)、いくらのコストで(CPM)、どれだけ見られたか(ビューアブルインプレッション)」をより深く理解し、広告戦略の改善に繋げることができます。

まとめ:正確なインプレッション測定で広告効果を最大化

広告のインプレッションは、ブランド認知や露出拡大の基本となる指標です。しかし、その測定方法には種類があり、特に「ビューアブルインプレッション」は、広告がユーザーに実際に視認された可能性が高い表示を捉える上で非常に重要です。

皆様の広告が本当にターゲットに届いているかを知るために、単なるインプレッション数だけでなく、ビューアブルインプレッションをはじめとする関連指標も活用して分析を進めることをお勧めします。

正確なデータに基づいた広告運用は、限られた予算で最大の成果を得るための鍵となります。ご自身の広告がどれだけ「見られているか」、ぜひ注目してみてください。

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