登場人物
アオウル博士: ITとセキュリティの専門家。ミマワリの頼れる相談相手。
ミマワリ: アオウルのキャラクター。PCやスマホは毎日使うけど、セキュリティはちょっと苦手。
【専門家が教える】Officeに「製品はライセンス認証されていません」と表示されお困りですか?その原因は最近のアップデートかも。簡単な再サインインから、Officeの自己修復機能「クイック修復」「オンライン修復」まで、PCが苦手な方でも真似できる解決策を会話形式で丁寧に解説します。
博士!大変です!大至急の書類を作らないといけないのに、Wordを開いたら画面の上に真っ赤なバーが出てきて…!
「製品はライセンス認証されていません」って表示されて、文字が打てなくなっちゃったんです!これじゃ仕事になりません!


おお、ミマワリ君、落ち着いて。そのエラーメッセージは、最近本当によく聞くトラブルじゃ。慌てなくても大丈夫、きっと解決できるぞ。
おそらく、その原因は最近行われたWindows Updateにある可能性が高いんじゃ。
えっ、アップデートですか!?
PCを新しくしたり、何か特別な設定を変えたりしたわけじゃないんです。いつも通り使っていただけなのに…。PCを安全に保つためのアップデートが、逆にトラブルの原因になるなんてことがあるんですね。


うむ。アップデートは人間でいうところの予防接種のようなもの。基本的には体を守るために必須なんじゃが、ごく稀に副作用が出ることがある。今回のケースは、その副作用の一種と考えると分かりやすいじゃろう。
アップデートの過程で、Officeが持っている「私は正規の利用者ですよ」という『身分証明書』にあたるライセンス情報を、Windowsが一時的に見失ってしまうことがあるんじゃ。その結果、「持ち主不明」と判断されて機能が制限されてしまうんじゃな。
原因は大きく分けて3つのケースが考えられる。簡単なものから順番に試していくのが、解決への一番の近道じゃぞ。
- ケースA:単純な認証切れ
一番軽症なパターン。何かの拍子にサインアウト状態になってしまっただけ。 - ケースB:アップデートによる情報リセット
今回の原因として最も可能性が高いもの。Officeの設定情報が少しだけ混乱している状態。 - ケースC:ファイル破損
Officeのプログラムファイルの一部が破損してしまっている状態。少し大掛かりな治療が必要になる。
なるほどー!原因が一つじゃないんですね。僕の場合はどれなんだろう…。
はい!簡単なものから試したいです!まず、何をすればいいですか?


【ステップ1】まずはMicrosoftアカウントに再サインイン!
これはケースAの「単純な認証切れ」に有効な方法じゃ。まずはこれを試してみよう。
- WordやExcelなど、いずれかのOfficeアプリを開く。
- 左上の「ファイル」メニューをクリックする。
- 左側のメニューの下の方にある「アカウント」をクリックする。
- 「ユーザー情報」のところに自分の名前とメールアドレスが表示されているはずじゃが、そこに「サインイン」というボタンがあればクリック。もし既にサインインしているように見えても、一度「サインアウト」してから、再度サインインし直すと効果的じゃ。
さあ、どうじゃな?
はい、今やってみました!一度サインアウトして、もう一度パスワードを入れてサインイン…。
うーん…残念です。まだ画面の上に赤いバーが表示されたままです。


ふむ、そうか。では、やはりケースBの「アップデートによる情報リセット」の可能性が濃厚じゃな。だが安心せい、そのための良い手がある。
【ステップ2】Officeの自己修復機能「クイック修復」を試す!
これはOffice自身が持っている、いわば「自動お悩み解決機能」じゃ。少し混乱してしまった設定情報を、Officeが自分で正しい状態に書き直してくれるんじゃよ。大半のトラブルはこれで解決するはずじゃ。
- まず、開いているWordやExcelなどのOfficeアプリをすべて閉じる。
- Windowsの「スタート」ボタン(画面左下の窓のマーク)を右クリックし、「インストールされているアプリ」または「アプリと機能」を選択する。
- アプリの一覧が表示されるので、その中から「Microsoft 365」(またはお使いのOfficeの製品名)を探す。
- 見つけたら、その右側にある「…」をクリックし、「変更」を選択する。
- 「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と表示されたら「はい」をクリック。
- そうすると『Officeプログラムをどのように修復しますか?』という画面が出てくる。ここで「クイック修復」にチェックが入っていることを確認し、「修復」ボタンをクリックする。
処理は数分で終わるはずじゃ。終わったらPCを一度再起動して、Wordをもう一度開いてみてごらん。
「クイック修復」!なんだか名前からしてすぐに直してくれそうですね!
博士に教えてもらった通りにやってみます!…修復が終わって、再起動しました。さて、どうかな…。
あっ!博士!直りました!Wordを開いても赤いバーが出ません!ちゃんと文字も打てます!すごい!


おお!それはよかった!やはりアップデートによる一時的な情報の混乱じゃったな。「クイック修復」は多くのOfficeトラブルに有効だから、覚えておくと良いぞ。
ちなみに、もし「クイック修復」でも直らない頑固な問題、つまりケースCの「ファイル破損」が疑われる場合は、同じ画面で「オンライン修復」という選択肢がある。これはインターネット経由でOfficeのプログラムを丸ごとダウンロードし直す、より強力な修復方法じゃ。
【最終手段】オンライン修復の注意点
- インターネット接続が必須。
- 修復に30分以上かかる場合がある。
- PCのスペックや通信環境によっては、さらに時間がかかることもある。
だから、まずは「クイック修復」を試し、それでもダメな場合の最終手段として覚えておくと良いじゃろう。
クイック修復とオンライン修復、そんな違いがあったんですね。勉強になります!
突然のトラブルで本当に焦りましたが、原因と解決方法が分かって安心しました。これでもう大丈夫です。博士、本当にありがとうございました!
