テクノロジー方針

デジタル基盤の構築と先端技術の活用による変革の加速

本テクノロジー方針は、「デジタルで未来を創造し、社会に新たな価値を提供し続けるリーディングカンパニーとなる」を実現するため、技術面からその指針を示すものです。私たちは、テクノロジーを単なるサポート機能としてではなく、ビジネス変革と競争優位性確立のための戦略的な武器と位置づけ、積極的な投資と活用を進めます。

【基本原則】

  1. ビジネス主導のテクノロジー活用: テクノロジー導入・活用は、必ず経営戦略および事業戦略と連動し、明確なビジネス成果の創出を目的とします。
  2. 顧客価値向上のための技術探求: 顧客体験(CX)の抜本的な向上に貢献する最新技術やデータ活用手法を常に追求し、迅速に取り入れます。
  3. データセントリックなアーキテクチャ: データを企業の最も重要な資産と捉え、データの収集、蓄積、分析、活用のサイクルを加速させるための柔軟で統合されたデータ基盤を構築・維持します。
  4. アジリティとスケーラビリティの追求: 変化の速い市場環境に対応するため、システムの構築・改修はアジャイルな手法を取り入れ、必要に応じて迅速に拡張・縮小可能なクラウドネイティブなアーキテクチャを基本とします。
  5. セキュリティと信頼性の確保: あらゆるデジタル活動において、最高レベルのセキュリティ基準を適用し、顧客データおよび企業資産の保護を最優先とします。システムの安定稼働と障害発生時の迅速な復旧体制を確立します。
  6. テクノロジー人材の育成と活用: DXの担い手は「人」です。従業員のデジタルリテラシー向上を全社的に推進するとともに、専門的な技術人材の育成、採用、最適な配置に注力します。

【戦略的技術領域】

  1. クラウドファースト戦略の徹底:
    • 新規システム構築および既存システムの刷新において、特別な理由がない限りクラウドサービスの利用を最優先とします。
    • IaaS, PaaS, SaaS を適切に組み合わせ、コスト効率と運用効率を最大化します。
    • マルチクラウド/ハイブリッドクラウド戦略も視野に入れ、事業継続性や特定の要件に対応できる柔軟性を確保します。
  2. 高度なデータ分析・活用基盤の構築:
    • 全社に散在するデータを統合管理するためのデータレイク/データウェアハウス/データマートを整備します。
    • BIツール、機械学習プラットフォーム、データサイエンスツール群を導入・活用し、高度なデータ分析、予測、最適化を可能にします。
    • データに基づいたファクトベースの意思決定を組織全体で実践するための環境と文化を醸成します。
  3. AI/機械学習および関連技術の積極活用:
    • 業務プロセスの自動化(RPA等)、顧客対応の効率化(チャットボット等)、製品・サービスのレコメンデーション、需要予測、品質管理など、様々な領域でAI/機械学習の導入を推進します。
    • IoT技術を活用したリアルタイムデータの収集・分析により、現場業務の改善や新たなサービス開発に繋げます。
  4. モダナイズされたアプリケーション開発・運用:
    • マイクロサービスアーキテクチャ、APIエコノミーを指向し、社内外のシステム連携を容易にし、スピーディな機能改修・追加を可能にします。
    • DevOps/SREの考え方に基づき、開発部門と運用部門が連携し、継続的な改善と高品質なサービス提供を目指します。
  5. 最新のサイバーセキュリティ対策の継続的強化:
    • ゼロトラストモデルの導入を検討し、境界型防御からより強固なセキュリティ体制へ移行します。
    • 脆弱性情報の収集と迅速な対応、従業員へのセキュリティ教育、インシデント発生時の対応計画(BCP含む)を定期的に見直し、強化します。
  6. デジタルワークプレイス環境の整備:
    • 場所や時間に囚われない柔軟な働き方を支援するため、コラボレーションツール、プロジェクト管理ツール、セキュアなリモートアクセス環境などを整備・拡充します。
    • 従業員一人ひとりの生産性向上と創造性を刺激するテクノロジー環境を提供します。

【推進体制】

本テクノロジー方針に基づき、CTO(Chief Technology Officer)またはそれに準ずる責任者のリーダーシップの下、関連部門が密に連携し、具体的な技術戦略、ロードマップ、投資計画を策定・実行します。進捗状況および市場や技術の動向を定期的に評価し、方針の柔軟な見直しを行います。


このテクノロジー方針は、DX推進における技術的な羅針盤となり、私たちが目指す未来の実現に向けた全ての技術投資、システム開発、人材育成の方向性を定めます。