サイト分析の落とし穴?Googleアナリティクスの「Direct」が多いのは良いこと?悪いこと?

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Webサイトの分析にGoogleアナリティクス(GA4)を使っていると、「Direct」という流入経路の割合が多いことに気づくことはありませんか?

「Directって、直接サイトに来てくれたってことだから、人気がある証拠だよね?」 「でも、本当にそれだけなのかな…?」

そんな疑問をお持ちのWeb担当者様も多いのではないでしょうか。 実はこの「Direct」、サイトの人気を示す嬉しい指標であると同時に、**本来計測できるはずのマーケティング成果を見えなくしてしまう”クセモノ”**でもあるのです。

今回は、この「Direct」の正体と、ビジネスの成果を正しく測るための改善策を分かりやすく解説します。

そもそも「Direct」って何者?

Googleアナリティクスにおける「Direct」とは、一言でいうと**「どこから来たのか分からなかったアクセス」**のことです。

ユーザーがサイトを訪れると、通常は「Google検索から来ました」「Aというサイトのリンクを踏みました」といった”参照元”の情報が記録されます。しかし、何らかの理由でこの情報がアナリティクスに届かなかった場合、すべて「Direct」として分類されてしまうのです。

「Direct」に隠れている2つの顔

「Direct」には、大きく分けて2つの種類のアクセスが混在しています。

1. ポジティブな「Direct」(嬉しいアクセス!)

こちらは、お客様が御社のサイトやブランドを認知して、意図的にアクセスしてくれたケースです。

  • ブックマークやお気に入りからのアクセス
  • ブラウザのアドレスバーへのURL直接入力
  • スマートフォンのホーム画面に登録したアイコンからのアクセス

これらは、いわば御社のファンやリピーターによるアクセスです。この割合が多いのは、サイトの知名度や顧客ロイヤルティが高い証拠であり、非常に喜ばしいことです。

2. 見過ごせない「Direct」(もったいないアクセス…)

問題はこちらです。本来はどの施策から来たのか分かるはずなのに、参照元の情報が途中で迷子になってしまい、「Direct」に分類されてしまうケースです。

  • メールマガジンに載せたリンクからのアクセス
  • チラシや名刺に載せたQRコードからのアクセス
  • LINEやX (旧Twitter)などのアプリからのアクセス
  • PDF資料に記載したリンクからのアクセス

いかがでしょうか。「あ、うちもやっているな」と思い当たる施策はありませんか? これらのアクセスがすべて「Direct」に分類されてしまうと、大きな問題が起こります。

なぜ「もったいないDirect」が問題なの?

もし、頑張って配信したメルマガやSNS投稿からのアクセスが「Direct」に埋もれてしまったら、どうなるでしょうか。

  • 「先月のメルマガ、一体何人がサイトに来てくれたんだろう…?」
  • 「どのSNS投稿が、一番商品購入につながったんだろう?」
  • 「コストをかけたWeb広告の効果が、正しく測れていないかも…」

このように、**各マーケティング施策の成果が分からなくなり、データに基づいた改善や次の戦略立案ができなくなってしまいます。**これでは、せっかくの努力が正当に評価されず、非常にもったいないですよね。

解決策は「URLに名札をつける」こと!

では、どうすればこの「もったいないDirect」を減らせるのでしょうか? 答えはシンプルで、**「URLに専用の名札をつけてあげる」**ことです。

この「名札」のことを専門用語でUTMパラメータと呼びます。 例えば、夏のセールをお知らせするメルマガに載せるURLに、「これは2025年夏のセールメルマガからのアクセスですよ」という情報を書き加えるイメージです。

▼名札付きURLのイメージ https://example.com/?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=summer_sale (元のURLの後ろに「?」で始まる名札情報がついています)

この名札付きのURLをメルマガやSNS投稿、QRコードなどに使えば、Googleアナリティクスは「どこから来たアクセスか」を正確に認識し、正しく分類してくれるようになります。

「難しそう…」と感じるかもしれませんが、ご安心ください。Googleが提供している無料ツール(Campaign URL Builder)を使えば、誰でも簡単にこの名札付きURLを作成できます。

まとめ:正確な分析で、ビジネスを次のステージへ

「Direct」は、サイトのファンによるアクセスと、計測漏れが混在した指標です。 その数値を正しく切り分けることで、

  • リピーターの多さ(ブランド力)を把握できる
  • メルマガやSNSなど、各施策の効果を正確に測定できる

ようになり、より効果的なマーケティング活動へと繋がります。

まずは次のメルマガ配信やSNS投稿から、「URLに名札をつける」習慣を始めてみませんか? もし設定方法や分析のことでお困りの際は、いつでも私たち専門家にご相談ください。お客様のビジネスの成長を、データという観点から力強くサポートいたします。

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