突然ですが、お客様が商品を購入するまでの行動って、想像できますか?
「CMを見て、お店に行って買う」 「ネットで検索して、良さそうだったらポチる」
もちろん、これらも正解です。でも、実は現代のお客様の行動は、もっと複雑で、そして私たちにとってチャンスに満ち溢れているんです。
今回は、現代の消費者行動を読み解くための新しい考え方、**「RsEsPs(レップス)モデル」**について、わかりやすくご紹介します。このモデルを理解すれば、お客様との接点をもっと増やし、売上アップにつなげるヒントが見えてきますよ!
昔と今、お客様の行動はどう変わった?
少し前までは、お客様が商品を買うまでの行動を表すモデルとして、「AIDMA(アイドマ)」や「AISAS(アイサス)」といったものが主流でした。
- AIDMA: 注目 → 興味 → 欲求 → 記憶 → 購入
- AISAS: 注目 → 興味 → 検索 → 行動 → 共有
これらは「お店で商品を見て買う」「ネットで調べて買う」という、ある意味「一直線」な流れを想定していました。
しかし、考えてみてください。今の私たちはどうでしょう?
SNSで友達が使っているのを見たり、インフルエンサーの投稿で知ったり。気になったらすぐにスマホで検索して、口コミをチェック。良さそうなら試供品を試して、良かったら購入。そして、その感動をまたSNSでシェアする……。
こんな風に、お客様の行動はもはや一直線ではありません。行ったり来たり、時には周りの人と情報を共有しながら、まるで**「情報の中を泳ぎ回る」**ように商品を探し、購入に至っています。
「情報回遊」するお客様を捉える!RsEsPsモデルの3つのフェーズ
そこで登場したのが、この「情報回遊」の行動をシンプルに、かつ現代に合わせて表現したRsEsPsモデルです。これは、大きく分けて3つのフェーズで構成されています。
- R: Recognition(認識):「あ、こんな商品があるんだ!」
- お客様が、あなたの会社や商品の存在を「知る」段階です。SNSのタイムラインで偶然見かけたり、誰かの投稿で知ったり、まさに「出会い」の瞬間です。
- E: Experience(体験):「へぇ、これってどうなんだろう?」
- お客様が、あなたの会社や商品について「さらに詳しく知りたい」「実際に試してみたい」と感じる段階です。ウェブサイトで情報を調べたり、無料サンプルを試したり、実際に手に取ってみたりする行動が含まれます。
- P: Purchase(購買):「よし、買ってみよう!」
- そして、最終的に商品やサービスを「購入する」段階です。オンラインストアでの購入や、実店舗での購入がこれにあたります。
RsEsPsモデルの核心!3つの「s」がお客様の行動を加速させる
RsEsPsモデルの最も重要なポイントは、上記の3つのフェーズのそれぞれで、お客様が能動的に、そして繰り返し行う3つの行動**「s」**があることです。
- s: Search(検索):気になるから「調べる」!
- お客様が自ら情報を探す行動です。「これって何だろう?」「口コミはどうなってる?」と、商品名や関連キーワードでインターネット検索をしたり、SNSでハッシュタグを調べたりします。
- s: Share(共有):よかったから「教える」!
- お客様が、得た情報や自身の体験を、家族や友人、そしてSNSを通じて他者と「共有」する行動です。「これ、すごく良かったよ!」「こんな使い方してみた」と、自分の言葉で発信します。
- s: Spread(拡散):広がる「クチコミ」!
- 共有された情報が、さらに多くの人に「拡散」されていく現象です。誰かの投稿が「いいね」されたり、リツイートされたりすることで、情報が雪だるま式に広がっていきます。
つまり、お客様は「知って(R)」→「体験して(E)」→「買って(P)」という一直線ではなく、それぞれの段階で**「検索して(s)、共有して(s)、それが拡散され(s)」、また新たな「認識」につながる…という循環型の行動**をしているのです。
お客様の「買いたい!」を引き出すには?
このRsEsPsモデルを理解すると、お客様に商品を買っていただくためのヒントが見えてきます。
例えば、
- 「Recognition(認識)」の段階では: SNS広告やインフルエンサーとの連携で、お客様に「出会ってもらう」機会を増やす。
- 「Experience(体験)」の段階では: 充実したウェブサイトで知りたい情報をすぐに提供する。無料サンプルや体験会でお客様に「試してもらう」機会を作る。
- 「Purchase(購買)」の段階では: 購入後のレビュー投稿を促すなど、お客様が「共有」したくなるような仕組みを用意する。
そして、それぞれの段階で**「Search(検索)」しやすいように、魅力的なキーワードやハッシュタグを準備しておくこと。お客様が「Share(共有)」したくなるような、「思わず誰かに教えたくなる」商品や体験を提供すること。これらが、情報が「Spread(拡散)」**され、新たな顧客につながるカギとなります。
お客様は、もはや私たちからの一方的な情報だけでは動きません。彼らが自ら「探し(Search)」、「共有し(Share)」、「拡散され(Spread)」るプロセスを意識することで、お客様とのより深く、そして長期的な関係を築いていけるはずです。
ぜひ、このRsEsPsモデルを参考に、お客様の心に響くマーケティング戦略を一緒に考えていきませんか?