アオウル博士: ITとセキュリティの専門家。ミマワリの頼れる相談相手。古い技術には敬意を払いつつ、新しい効率化には目がない。
ミマワリ: アオウルのキャラクター。PCやスマホは毎日使うけど、たまにツールがうまく使えず困ってしまう。

はぁ……(深いため息)。
博士、もうダメです。毎朝実行ボタンを押している「売上集計マクロ」が、急にエラーを吐いて止まっちゃいました。「デバッグ」って画面が出てるんですけど、英語だらけで何が何やら…。


おや、また例の「秘伝のマクロ」か。確かそれを作った前任者は、もう5年も前に退職しておるんじゃなかったかな?
そうなんです!だから誰も中身がわからなくて…。
でも、これを直さないと今日の仕事が終わりません!博士、VBA(マクロ)のコード書いて直してくれませんか?


直すことはできるが…ミマワリ君、今は2026年じゃぞ。
いつ壊れるかわからない「ブラックボックス化したマクロ」を使い続けるのは、爆弾を抱えて仕事をしているようなものじゃ。
今日は、そんな苦労から解放される新しい自動化ツール、「Power Automate(パワーオートメイト)」について教える時が来たようじゃな。
第1章:なぜ今、「脱・マクロ」なのか?

長年Excel業務を支えてきたVBA(マクロ)じゃが、近年、急速に「Power Automate」への移行が進んでおる。それには明確な理由があるんじゃ。
① セキュリティリスクの増大

これが最大の理由じゃ。Emotetなどのウイルスは、マクロを悪用して感染を広げることが多い。そのため、Microsoftはインターネットからダウンロードしたファイルのマクロをデフォルトで無効にするなど、厳しい制限をかけておる。「マクロ=危ない」という認識が世界標準になりつつあるんじゃ。
② 「属人化」という時限爆弾

ミマワリ君の今の状況がまさにそれじゃ。コードを書いた人しか直せないシステムは、担当者がいなくなった瞬間に「誰も触れない開かずの金庫」になる。これは企業として大きなリスクじゃよ。
第2章:Power Automateって何がすごいの?
なるほど…。マクロが古いのはわかりました。でも、「Power Automate」って何ですか?名前は強そうですけど(笑)


Power Automateは、Windows 11なら標準で入っている、Microsoft純正の自動化ツールじゃ。
最大の特徴は、「Excelだけでなく、Outlook、Teams、Webブラウザなど、アプリの垣根を超えて連携できる」ことじゃ。
🤖 マクロとPower Automateの違い
- マクロ (VBA):Excelという「家の中」だけで働く職人。家の中の仕事(計算や書式設定)は早いが、外(メールやWeb)に出ると動きが悪くなる。
- Power Automate:あらゆるアプリと話せる「敏腕マネージャー」。メールを受信したらExcelに転記し、完了したらTeamsで上司に報告する、といった一連の流れを全部やってくれる。
第3章:【検証】コードを書かずに自動化してみた
えっ、メールやTeamsまで操作できるんですか!?
でも…それって、マクロより難しいプログラムを書くんじゃ…?私、プログラミングは本当に無理なんです!


安心するんじゃ。Power Automateは「ノーコード(No Code)」ツールじゃ。
画面上に用意された「Excelを開く」「セルに書き込む」「保存する」といったブロックを、マウスでドラッグ&ドロップして並べるだけ。子供のブロック遊びのような感覚で作れるんじゃよ。
例:毎日届く添付ファイルをフォルダに保存する
例えば、こんな業務はないかな?
- 取引先から「請求書.xlsx」が添付されたメールが届く。
- メールを開いて添付ファイルをダウンロードする。
- 指定のフォルダに、今日の日付をつけて保存する。

これをPower Automateで自動化すると、以下のようになる。
人間がやるのは「PCの電源を入れておくだけ」。あとは勝手にメールを検知して、勝手に保存してくれるぞ。
- トリガー(きっかけ):新しいメールが届いた時
- アクション1:添付ファイルを取得する
- アクション2:SharePoint(またはPC)のフォルダにファイルを作成する
- アクション3:Teamsで「請求書を保存しました」と自分に通知する
えぇー!いちいちメールを開かなくていいんですか!?
それなら、私が休んでいる間も勝手に仕事が終わってるってこと…?まさに夢のツールじゃないですか!

第4章:どうやって始めるの?

Windowsユーザーなら、スタートメニューから「Power Automate」と検索すれば、デスクトップ版(Power Automate Desktop)がすぐに見つかるはずじゃ。
さらに便利なのが「レコーダー機能」じゃ。ビデオを撮るように「録画ボタン」を押してから、いつもの業務(Excelを開く、コピーする…)を一度自分で操作する。
すると、AIがその操作を覚えて、自動的にブロックを並べてくれるんじゃよ。
自分の操作を録画して覚えてくれるなんて…本当に私の代わりになってくれるロボットみたいですね。
もう、わからない英語のコードと睨めっこしなくていいんだ…!

まとめ:マクロは「捨てる」勇気を持とう

マクロは確かに便利な時代もあったが、今はもう「維持管理コスト」の方が高くなってきている。
1. セキュリティが安全
2. 誰でも直せる(属人化しない)
3. アプリ連携で業務全体を効率化
このメリットがあるPower Automateへ、少しずつ移行していくのが2026年の正解じゃ。
さあ、ミマワリ君。まずはその壊れたマクロを捨てて、Power Automateで「添付ファイル保存」から自動化を作り直してみようか!
はい!博士!
もう二度と「デバッグ」なんて見なくて済むように、新しい自動化にチャレンジしてみます!

















