皆さんは、新しいウェブサイトを見たとき、アプリを使ったとき、あるいは家電を操作したとき、思わず「あ〜、これ使いやすい!」と感じたことはありませんか?サクサクと操作できて、次に何をすれば良いか迷わない。そんな快適な体験は、私たちの日常をちょっぴり豊かにしてくれます。
一方で、「え、どうやるのこれ…」「ボタンがたくさんあって分かりにくい…」と戸惑ったり、イライラしたりすることも。同じような製品やサービスなのに、なぜこれほどまでに使い心地が違うのでしょう?
実はその「使いやすさ」や「分かりやすさ」を大きく左右しているのが、今回お話しする**「UI(ユーアイ)」**と呼ばれるものです。
UIって何? 触れる「接点」のことです
UIとは、「User Interface(ユーザーインターフェース)」の略称です。直訳すると「ユーザーとの接点」という意味になります。
これは、皆さんが製品やサービスを使うときに、直接見て、触れて、操作するすべての部分を指します。
例えば、
- スマートフォンの画面に表示されるボタン、アイコン、文字、画像の並び方
- ウェブサイトの色合い、フォント、メニューの配置、入力フォーム
- ATMのタッチパネルやボタン、画面の指示
- テレビのリモコンのボタンの形や配置
- 電車の券売機の画面や挿入口
など、製品やサービスと、それを使う皆さん(ユーザー)が情報をやり取りするための、「窓口」や「道具」となる部分すべてがUIなのです。
なぜUIが大切なの? あなたの体験を快適にするために
このUIがなぜそれほど重要なのでしょうか?
それは、皆さんが製品やサービスを使おうと思ったときに、迷わず、スムーズに、そして快適に目的を達成できるかどうかを大きく左右するからです。
想像してみてください。
- オンラインで買い物をしたいのに、どこをクリックすればカートに入れられるか分からない…
- アプリで目的の情報を見つけたいのに、メニューが複雑で迷ってしまう…
- 予約をしようとしたら、入力する場所が分かりにくくて何度も間違える…
こんなとき、せっかく良い機能やサービスがあっても、「使いにくいな」「もういいや」と思って使うのを諦めてしまうかもしれません。
逆に、UIがしっかりと考えられてデザインされていると、
- 「次に何をすればいいか」が直感的に分かる
- 操作がスムーズで、ストレスなく目的までたどり着ける
- 使っていて気持ちが良い、楽しいと感じる
このように、UIは皆さんの「使い心地」や、製品・サービスに対する「印象」に深く関わっているのです。皆さんが「使いやすい」「便利だな」と感じる製品やサービスは、このUIがユーザーのために丁寧につくり込まれていることが多いのです。
良いUIってどんなもの? あなたを「迷わせない」デザイン
では、どんなUIが良いUIと言えるのでしょうか?いくつか大切なポイントをご紹介します。
- 分かりやすさ: 一目見て、それが何を表しているか、どう操作すれば良いかが理解できること。
- 一貫性: 製品やサービスのあちこちで、同じような操作や表示は同じやり方でできること。
- 効率性: ムダな手順がなく、スムーズに目的を達成できること。
- 使いやすさへの配慮: 文字が小さすぎないか、ボタンは押しやすいかなど、できるだけ多くの人が快適に使えるような工夫がされていること。(アクセシビリティとも呼ばれます)
まるで、初めて訪れる場所でも、親切な標識や案内があるおかげでスムーズに目的地にたどり着けるように、良いUIは皆さんを「迷わせない」ようにデザインされているのです。
画面だけじゃない? UIは私たちの身近に
UIと聞くと、どうしてもパソコンやスマートフォンの画面をイメージしがちですが、実は私たちの身の回りの様々なところに存在します。
テレビのリモコンのボタン配置もUIですし、最近では、声で家電を操作する「音声UI」や、ジェスチャーで操作するUIなども増えてきました。
まとめ:UIは、あなたの「使いやすい」を叶えるための工夫
UIは、製品やサービスを皆さんが快適に、そしてストレスなく利用するための、いわば「顔」であり「手足」のようなものです。
私たち製品やサービスを提供する側は、皆さんに喜んで使っていただくために、このUIをいかに分かりやすく、使いやすくデザインできるかを常に追求しています。
次に何か製品やサービスを使うとき、「あ、このボタン分かりやすいな」「この画面の並び、見やすいな」と感じたら、それはもしかしたら、そこにあるUIがあなたのことを考えてデザインされているからかもしれませんね。