「今年の目標は売上アップ!」「もっと多くのお客様に知ってもらいたい!」 ビジネスを運営されている皆様なら、日々様々な目標を掲げていらっしゃることでしょう。しかし、「目標は立てたものの、日々の業務に追われて、今どこに向かっているんだっけ…?」「何から手をつければ効果的なんだろう?」と悩むことはありませんか?
そんな時に、皆様のビジネスの羅針盤となり、目標達成への道のりを照らしてくれるのが、**「KGI」「KSF」「KPI」**という3つの考え方です。
難しそうに聞こえるかもしれませんが、心配はいりません。一つずつ、身近な例も交えながら見ていきましょう!
1. KGI(Key Goal Indicator):目指すべき「最終ゴール」
- KGIとは?
- 「Key Goal Indicator」の略で、日本語では「重要目標達成指標」と言います。簡単に言えば、**「最終的に達成したい、一番大事な目標」**のことです。
- 「売上高1,000万円達成」「新規顧客数を去年の2倍にする」「顧客満足度を90点以上にする」など、具体的で数字で測れるゴールを設定します。これが、皆さんのビジネスが目指す「旗印」となります。
2. KSF(Key Success Factor):ゴール達成への「成功のカギ」
- KSFとは?
- 「Key Success Factor」の略で、「重要成功要因」と呼ばれます。これは、設定したKGI(最終ゴール)を達成するために、「特にこれが重要だ!」と言える要因や活動のことです。
- 例えば、「売上高1,000万円達成(KGI)」のためには、何が重要でしょうか?
- 「新しいお客様を増やすこと」かもしれませんし、
- 「既存のお客様にもっと買ってもらうこと(リピート率向上)」かもしれません。
- 「商品の品質をもっと良くすること」も考えられます。
- このように、ゴール達成のために「これをやれば成功に近づく」というポイントがKSFです。
3. KPI(Key Performance Indicator):日々の進捗を見る「チェックポイント」
- KPIとは?
- 「Key Performance Indicator」の略で、「重要業績評価指標」と訳されます。これは、KSF(成功のカギ)に向かって正しく進んでいるか、日々の活動の成果を測るための中間的な指標です。車の運転でいうと、スピードメーターや燃料メーターのようなものです。
- 先ほどのKSFの例で見てみましょう。
- KSFが「新しいお客様を増やすこと」なら、KPIは「Webサイトへのアクセス数」「店舗への来店者数」「問い合わせ件数」「新規会員登録数」などが考えられます。
- KSFが「リピート率向上」なら、KPIは「リピート購入の回数や割合」「お客様アンケートでの満足度」などが挙げられます。
- KPIを定期的にチェックすることで、「順調に進んでいるな」「ちょっと計画より遅れているから、対策を考えよう」といった判断ができ、目標達成に向けた軌道修正がしやすくなります。
関係性を整理すると?
イメージとしては、山登りに似ています。
- KGI: 登りたい山の「頂上」(最終ゴール)
- KSF: 頂上にたどり着くための「重要な要素」(例:正しいルート選び、十分な体力、良い天気)
- KPI: 今どのくらい登ったか、ペースは順調かを確認する「チェックポイント」(例:歩いた距離、現在地の標高、消費した水分量)
**KGI(最終ゴール)を決め、それを達成するためのKSF(成功のカギ)を考え、その進み具合をKPI(チェックポイント)**で確認する。この流れで考えることで、目標達成への道筋が明確になります。
なぜこれが大切なの?
KGI・KSF・KPIを活用すると、こんなメリットがあります。
- やるべきことが明確になる: どこに向かって、何を重点的に頑張ればいいのかがハッキリします。
- 進捗が「見える化」される: 目標まであとどのくらいか、順調かどうかが数字でわかるので、モチベーション維持にも繋がります。
- 具体的な改善策を考えやすい: KPIの数値が良くない場合、どのKSF(成功のカギ)に問題があるのかが分かり、対策を立てやすくなります。
- チームで目標を共有しやすい: 共通の指標を持つことで、メンバー全員が同じ方向を向いて進むことができます。
まずはここから始めてみませんか?
「なんだか難しそう…」と感じた方も、まずはご自身のビジネスで**「一番達成したい最終ゴール(KGI)」**を一つ、具体的に設定することから始めてみてはいかがでしょうか。
そこから、「そのゴールのためには、何が一番大切だろう?(KSF)」「その大切ことを、どうやって測ろうか?(KPI)」と考えていくことで、日々の活動がより目標達成に直結したものになっていくはずです。
KGI・KSF・KPIを味方につけて、皆さんのビジネスをさらに輝かせていきましょう!